「リズム感がない…」
そう感じている人の多くは、実は“耳”ではなく“体”の問題。
リズム感は才能ではなく、訓練で鍛えられるスキルです。
この記事では、初心者でもできるリズム感トレーニングを紹介します。
リズム感とは?
リズム感とは、時間の流れを感じ取る力。
音を「正しいタイミングで出す」だけでなく、「ビートの間を感じる」ことが重要です。

たとえば同じ4拍子でも、前ノリ/後ノリ/タメの取り方で全く違う印象になります。
リズム感を鍛える3ステップ
STEP1:メトロノームで基礎を固める
STEP2:体でリズムを感じる
STEP3:音楽に合わせて応用する
STEP1:メトロノームでタイム感を整える
最初はテンポ60(♩=60)などゆっくりから始めましょう。
拍を「数える」ではなく「感じる」がコツです。
- 2拍目と4拍目で手拍子を入れる(スネア位置)
- 裏拍(1と2と…)を意識してカウントする
- 慣れたら「メトロノーム音を消してもリズムをキープ」
裏拍メトロノーム練習でリズムの“芯”を掴む
リズム感を鍛えるうえで、メトロノームを裏拍として感じる練習は非常に効果的です。 通常は表拍(1・2・3・4)でクリックを鳴らしますが、裏拍ではその音を「1と2と3と4と」の“と”に合わせます。
テンポ80の場合、クリックを裏に感じるにはテンポを半分の40に設定し、 頭の中で「1(無音)と(クリック)」と数えながら手拍子を入れていきます。
- テンポを40〜50に設定し、クリックを裏に感じる
- 手拍子や足踏みで表拍をキープしながら裏で鳴る音に合わせる
- 慣れたら、体の揺れと合わせて自然に“スイング”を感じる
この練習法はバークリー音楽大学などの音楽教育でも推奨されており、 「クリックに合わせる」から「クリックと対話する」感覚を養うことができます。

慣れてきたら、アプリ「Metronome Beats」「Tempo Advance」などでテンポを変化させながら練習しましょう。
STEP2:体でリズムを感じる
リズム感は、指先よりも体幹から生まれます。
足・手・肩など全身を使って、ビートを“波”として感じる練習をしましょう。
- 音楽に合わせて足で拍を刻む
- 肩を揺らしてノリを作る
- 口で「タ・タ・タ」とリズムを声に出す
目でリズムを追うより、体の揺れに任せるほうが正確に拍を取れるようになります。
STEP3:音楽と一緒に応用する
基礎ができたら、実際の曲を使ってリズムを身体に染み込ませます。
- 好きな曲を1曲選ぶ(テンポ100〜120くらい)
- ドラムの「スネア位置」を聴き取る
- リズムに合わせて手拍子・足拍子を打つ
おすすめ曲例:
- Official髭男dism「Pretender」 — 8ビートで安定練習に最適
- 星野源「アイデア」 — グルーヴの変化が学べる
- 米津玄師「LOSER」 — シンコペーションの感覚をつかむ練習に
上達を加速させるツールと練習アプリ
ツール | 内容 | 特徴 |
---|---|---|
Metronome Beats | 基本メトロノーム | シンプルで正確。練習記録も可能。 |
SoundbreFnner Pulse | 振動型メトロノーム | 体でリズムを感じ取れる。プロにも人気。 |
Groove Rider GR-16 | ドラムパターン練習 | 自分のビートを作って聴ける。 |
リズム感が良くなる習慣
- 1日5分でも「足でリズムを刻む」
- 通勤中にイヤホンで拍を感じ取る
- 手拍子・指パッチン・ボディパーカッションを生活に取り入れる
“リズム感がある人”とは、いつでもビートを感じている人のこと。
日常の中で、音に体を委ねる時間を増やしてみましょう。
まとめ:リズムは音楽の“心拍”
リズムは、音楽の中で唯一「理論」と「体感」が融合する要素。
拍を数えるだけでなく、体全体でビートを感じることが上達の鍵です。
リズム感を鍛えることは、音楽を“感じる力”そのものを育てることでもあります。